2010年9月27日月曜日

baseball pacific league,


残り6試合で、首位・西武とは3・5ゲーム差。絶望的な状況だった9月18日からの直接対決3連戦(ヤフードーム)、23日のロッテ戦(同)、ダルビッシュ相手の25日の日本ハム戦(札幌ドーム)まで5連勝。最後は西武が根負けした。

 西武との天王山で「走者を進めてくれ」と指示した小久保が自ら2年ぶりの送りバント。選手たちは自分で考え、行動していた。「理想は自分が何もしなくていいbaseball。西武の時は1番から9番まで、何をすればいいか知っていた」。思い描いたのは13年間過ごした常勝・西武野球。最後の最後にそのレベルまでたどり着いた。

 08年オフに最下位のチームを任されAクラスへ。2年目の今季はその上を目指すには新たな挑戦だった。西武時代のチームメート・高山投手コーチや、立花打撃コーチらと2軍の全試合のDVDをチェックすることを義務化。支配下全員の把握。自身も没頭のあまり試合前練習に出ない時もあったが、森福らニューヒーローの誕生という成果となった。

 重圧から眠れない日も続いた。ナイター明けのデーゲームだった19日の西武戦前、どんな質問も「答えたくない」とはねのけた。不眠で疲労は限界点に達し、気管支ぜんそくでせき込みながらの戦いだった。1年目も体重が6キロ落ち、オフには人間ドックで精密検査。今季も開幕前90キロ台の体重は、87キロになった。大好きなゴルフも「(並んだ)道具を見ると、目が疲れるんだ」とショップからも足が遠のいた。

 父の威厳を持つ王前監督に対し、「兄貴のような存在が理想」と言葉より行動で示した。1年目の秋季キャンプは97メートルの遠投、フリー打撃ではサク越えなど選手を驚かせた。今年は「最近、打球が飛ばなくなった」と衰えを感じながらも、春先は選手と試合後のウエートルームで積極的に筋トレもした。打つたび背中の骨と骨の間が詰まるような痛みを覚え、整体治療を受けても、バットを振ることは継続した。

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